ペットも人も共通の防災食の考え方

ペットも人も基本的に同じ考え方であることを認識しておきましょう。
大きな違いは、現段階で、ペットは支援を受けづらく自主的な備えがすべてであることです。

1.水は最優先物資である
・災害発生直後にもっとも早く枯渇するのは飲料水です。
・食品自体に水分が含まれていて、保存が効くものを用意しましょう。
・湯戻しや水戻しが必要な食品(カップ麺、フリーズドライなど)は避けましょう。
・乾パンやドライフードなど、水分を欲する食品も要注意です。

2.超加工品はリスクが高い
・被災時は体調が悪化しやすく、腸内環境も乱れがちです。
・行政が用意してくれている超加工品を食べて、特にベテランは体調を崩します。
・事前の準備不足によって、医療支援が必要になる2次災害を避けましょう。

3.長期保存だけではない
・非常食を「長期保存=安心」と捉えるのは半分正解で半分誤解です。
・定期的に食べる前提で、日常でも活用できることが望ましいです。
・日常で使いながら、ちょっと多めに用意して、災害にも備えましょう。

4.精神的安定も考慮する
・被災時には不安・緊張がつきまといます。
・食事は単なる栄養補給ではなく心を落ち着けるための行為でもあります。
・食べ慣れた味や食文化の一部(味噌、魚、米など)が含まれていると安心感が生まれます。

5.災害の備えや対応の基本は自助努力であること
・日本では、災害を想定して、行政は公助として最低限を備えるが、あくまでも各人各組織の自助努力の備えが前提です。
・つまり最大のリスクは、住民が災害時は行政がなんとかしてくれると誤解していることです。
・行政は災害時に全力で対応しますが、被災者の細かなニーズまで満たすことは、公助の最低限の備え(水・食料・災害グッズ等)では当然不可能です。
・公助に過剰な期待を抱くより、自助の精神で、まず身の安全を確保し、共助の精神で地域で乗り切ることを想定しましょう。公助はそのあとです。

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