「キャットフードの99%から鉛」という報道をどう考えるか(お魚ごはんの原料の安全性)

2026年10月、米国のClean Label Projectが市販キャットフード100製品を調査した結果として、「99%から鉛が検出された」ことなどがCNNで報じられました。

報道では以下の数字が紹介されています。
鉛:99%から検出
カドミウム:96%から検出
ヒ素:94%から検出
魚・シーフード系では水銀濃度が他の原料系より約18倍

99%から鉛と聞けば、ほとんどのキャットフードが危険であるかのような印象を受けるかもしれませんが、Clean Label Project自身も、今回の調査について検出されたこと自体は危険であることを意味しないと説明しています。
鉛、カドミウム、ヒ素、水銀などは環境中にも存在しています。そのため、魚をはじめとする天然の食材から微量に検出されます。重要なのは、どのくらい含まれているのかです。

実際、2026年に発表された別の査読研究では、市販のドライキャットフード300製品について、鶏肉系100製品、魚系100製品、赤身肉系100製品の重金属濃度が測定されています。

魚を主原料とする100製品では、平均値以下でした。
鉛:0.44 μg/g
カドミウム:0.16 μg/g
総ヒ素:1.01 μg/g

つまり、この研究では測定された金属濃度について、全体として規制値等の範囲内だったと報告されています。つまり、重金属が検出されることと、その商品が危険であることは同じではありません。

日本のペットフード安全法でも、重金属等について上限が定められています。
たとえば、水分10%として換算した場合、以下の基準があります。
カドミウム:1 μg/g以下
鉛:3 μg/g以下
無機ヒ素:2 μg/g以下

※魚介類にはさまざまな形態のヒ素が存在します。また、総ヒ素のほとんどは有機ヒ素(アルセノベタイン主体)であり、研究で測定された総ヒ素と、日本のペットフード安全法で規制される無機ヒ素は同じものではないため、単純に提示されている数値だけを比較することはできませんが、総ヒ素が無機ヒ素の基準量を下回っていれば、問題になりません。

お魚ごはんでは、まず原料の採取海域や由来を確認し、安全上の懸念がある原料を使用しないことを基本としています。一方、天然の食材には、ミネラルや重金属などの元素が自然由来で存在しています。

そのため、検出されたという事実だけで安全・危険を判断するのではなく、何が、どの濃度で含まれているのかを把握し、その量を安全基準や健康への影響という観点から評価することが重要だと考えています。

原料の段階で避けるべきものを避ける。
天然由来で含まれるものについては実際に測定する。
そして、その量を評価する。
これを、お魚ごはんの安全性に対する基本的な考え方としています。

※お魚ごはんの原料魚は熊野灘・伊勢湾で漁獲された天然魚です。
三重県は沿岸海域の水質を継続的に監視しており、海域におけるカドミウム、鉛、水銀、PCB等の健康項目24項目について、全測定地点で環境基準を達成しています。 

 

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